募金

朝礼の談話で

「国境なき医師団」の話がありました。


去年「国境なき医師団」のいた病院がアメリカの空爆に合い、多数の医師や職員、患者さんが亡くなった事件。

詳しく知らなかったのですが。


この「国境なき医師団」のセミナーのようなものがあって

そこに参加した医師の話です。


「国境なき医師団」は、どこの国や政治からも援助されていないんですが、

どこからの介入も受けることがなく活動をしている、と。

そのため運営の9割は募金だそうです。


その募金を街頭で行っている時の話。


おばちゃんが募金をしている医師の近くまで来て

「あんたたちがやってることは何の意味もなさない。

あんたたちがそんなことをしたところで、戦争は無くならないし

困っている人も減らない。

だから私は募金をしない」

と言って、立ち去ったそうです。


朝礼のこの話に加えて先生は、マザーテレサの話をしました。


マザーも「死を迎える人のための家」で働いている時に

同じように非難されることが多くあったと言います。


「あんたのやっていることは大海の一滴に過ぎない」と


すると、マザーは「でのその一滴がないと、大海の水は一滴分減ってしまう」

と答えたそうです。


私は募金って好きではありません。

目的がわからないことや、騙される詐欺もあるからです。地震の時も募金詐欺がありました。

先日も心臓移植の詐欺が報道されていましたし。

寄付をしても正しく使われる保証もない、と考えてしまいます。



でも、


本気で世界を助けたいと思う人がいることは

ありがたいと思います。


世界中のたった一人の人も、

誰かを助けたいと思ったり

役に立ちたいと思ったりしない社会だったら。

誰も寄付をせず

誰も席を譲らず

誰も手を添えず

誰も誰かのために心を揺り動かされない世の中だったら


怖くて想像できません、、。


自分を大切にできることができなければ、他人を大事にできないと言いますが、


今日の私も1日も、きっといろんな人に助けられていて

守られているんだろうと思います。


私には世界や社会を変えることはできないけど

出会う人を、ただただ大切にしたい

いや、大切にできる人になりたいなあと願います。



ホスピスナースのカルテ

ホスピスナースです。 乳がんの診断を受けました。 変わりゆく心と体の変化を綴っていきます。

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